余命が区切られた人の生き様を垣間見るおすすめ度
★★★★★
生命保険金の受け取り方法でリビングニーズ、という方法が
あります。余命6ヶ月以内と医師から宣告された方が、死亡
保険金を一定限度内で、生前に受け取る方法です。
この本は、約10年ほど前に、そのようなリビングニーズ
保険金を受け取った方を取材してまとめられたものです。
その中には、5人の方の受け取りについて、それぞれの人の
生き様、そして死に方(ウチ2名は6ヶ月経過後も生存して
いるので、引き続いての生き様)を克明かつ明瞭に記して
います。
それぞれの人が、不器用ながらも精一杯生き抜く姿は、感動的
であり、何度も落涙を禁じえない瞬間がありました。
「余命一日」のキモチをもって、果たして自分は生きているのか、
そういった反省もしたりします。
未熟な生命保険の営業管理職として、これまでリビングニーズの
手続をした経験はありませんが、得てして希薄になりがちな
生命保険の意義・重要性の認識を新たにしました。
仕事に向かう勇気をもらったような気がします。
残念なのは、巻末の筆者の感想に、旧態依然のオバチャン営業は
いずれ朽ち果てるべきビジネスモデルであると、なんとなく唐突に
主張されている点。外資系一辺倒の取材からの産物かもしれません
が、オバチャン営業の渦中でもがく筆者としては、半分(半分だけ
ど)違和感を感じざるを得ませんでした。
余命の宣告・・・あなたならおすすめ度
★★★★★
生命保険、「死んでからお金なんて要らない、自分は使えないから」
多くの人が死んでからしか受け取れないと思っている生命保険。
しかし、生き方が多様化する現代において保険も変化している。
その一つに「リビングニーズ」が上げられるだろう。
もしあなたが「余命半年」と宣告されたらどのように生きるだろうか?
多くの支払い例のたった5つだが人はいつか必ず死と対面する。
保険を知ってもらうにはいい一冊。
概要
「あと6カ月の命」と宣告されたら、あなたはどうされますか?
自分が死んだ後に保険金を家族に残す。自分の抱いた夢はどうするのか?余命半年の宣告を受けた5人の人生を辿りながら、生きるとは何かを考えさせる一冊。NHKドラマ化で話題になったノンフェクション。
内容(「BOOK」データベースより)
「あなたは余命6ヶ月です」。人によって、普段の生活のなかで大切にするものが違うように、突然、病によって人生の期限を区切られたときの行動もおのずと十人十色に分かれる。「余命6ヶ月以内」の診断によって、生前に最高3千万円程度の死亡保険金を受け取ることができる「リビング・ニーズ」という保険。従来の生命保険は、自分が死んだ後に保険金を家族に残す、つまり死んでから遺族が受け取るのが基本だった。「死」を前にした大金。本書はそれを現実に手にした5人の患者の人間ドキュメントである。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
堀ノ内 雅一
1958年、北九州市小倉生まれ。ノンフィクションライターとして、「女性自身」誌の人物ドキュメント・コーナー「シリーズ人間」をはじめ、生活人の視点でさまざまな社会現象・事件のなかに息づく人物にスポットを当て取材を続けている