保険見直しを検討している人の必読書おすすめ度
★★★★★
自分自身の生命保険見直しを検討している時に、書店にある生命保険本の内容を片っ端から比較検討して最も役に立ったのがこの本です。
実際に国内生保のセールスマンにプランを持って来させると、100%間違いなくこの本で批判されている抱き合わせ保険を持って来ます。「特約はいらない」と見直しを迫ると、小手先だけ変えただけのプランを臆面もなく持って来ますので、そうした経験をお持ちの方はこの本の価値が良く分かると思います。
確かに、低金利の現在、終身保険は保険料が高く、著者の終身保険贔屓は現実味が薄く感じられるかも知れません。しかし、逓減定期保険などの保険料と保障額を両立させる商品も紹介しており(逓減定期保険を紹介している本は少ないのが実情です)、読み方次第で十分参考になると思います。
確かにやや難解な本だとは思いますが、巻末の用語集を活用すれば十分理解できます。保険見直しを検討されている方は、一読をオススメします。
因みに、私は国内大手生保数社は抱き合わせ保険以外のプランを一切持って来なかったので、オーダーメード型の保険契約のできる会社で、「終身保険+逓減定期保険特約、医療保険(何れも終身払ではないもの)」という組み合わせを選択しました。
予定利率とインフレの問題についてはおすすめ度
★★★☆☆
抱き合わせ保険(定期特約付き終身保険、生存給付金付き医療保険など)・転換制度・更新型保険を批判し、終身保険・養老保険を推奨する向きがこの本の著者にはあります。確かに定期保険(掛け捨て)と違って終身保険・養老保険には貯蓄性と保障を両立できる面がありますが、「保険会社に長期間お金を預ける形になり、貯めた金を自由に使えなくなるリスクを負う」とか、「定額の個人年金保険や終身保険は現在の低い予定利率(保険会社の運用見込み利率)では、将来予定利率が上昇した場合や、物価が上昇した場合は存する場合があるが、その際はどうすればよいのか」といった問題面については余り言及されていないような気がします。この人の推奨したプランというものを別の本で見たことがあるのですが、その保険料は月十数万になるのではないでしょうか。一般家庭にはかなり厳しいものであるように思います。
ただ保険会社に追随する面が著者の意見にはなく、批判的に見て保険に加入すべきという意見には納得できる面がありますので、その点を判断してこの評価とします。
まあまあおすすめ度
★★★★☆
国内生保を痛快に切りまくっている点が痛快です。
他社商品を簡単に研究するのに大変役に立ちますので、国内生保を切り崩す手がかりになります。
気になるのは、終身保険のお勧めばかりで誤解を招く恐れがあります。終身が良いのはわかってます。
それだけで十分な補償が得ようとするとそれなりにお財布が苦しくなるものです。
ライフプランナーですおすすめ度
★★★★☆
素人の方にはやや難しい(詳細だということ)ですが、少し雑誌やネットでかじった方には、分かりやすく基本が身につくと思います。
ただ『保険とは損か得かではありません』から。
いざという時、本当に役立つか・愛する家族をきちんと守れるか…それだけです。勘違いなさらぬように。
概要
「定期保険」は本当に保険料が安い?その特約は本当に必要?バカにならない特約保険料!「こども保険」には入ってはいけない?本当は大損?掛け金が安い共済は注意!安物買いの銭失い?入院初日からの「医療保険」ってトク?各社の20商品を分析。損得をズバリ診断!保険のカラクリも見えてくる〔生命保険用語集〕付き。
内容(「MARC」データベースより)
「義理」だけでメリットの少ない保険に入っていませんか。どういう目的の時はどのような保険が適切/不適切かを、具体的に個々の保険商品を挙げ消費者目線で解説した、保険商品を詳しく知るためのマニュアル。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
三田村 京
東京生まれ、長年勤務した大手生命保険会社を退職後、国際保険総合研究所を開設。徹底した消費者の目線で、生命保険の在り方を研究。正しい生命保険の考え方についての講演、指導、相談をはじめ、テレビ出演や新聞・雑誌執筆等、多方面で活躍。“抱き合わせ保険・更新型・転換”の問題点などを最初に指摘、後悔のない生命保険の入り方・やめ方のアドバイスを大胆・詳細に展開している。一般消費者からの保険相談も受けている