内容が信頼できるおすすめ度
★★★★★
著者の態度は、平等を目指す国家活動に対する冷笑というものだといえます。同時に地価が上昇し続けた、戦後日本の経済的な常識も否定しています。土地は特殊な資産でしかなく、今後は土地のあげうる収益に応じた価格へと徐々に低下してゆくでしょう。
興味深いのは、著者が現代経済学の常識をわきまえており、ぼろ儲けなど話などをきちんと否定しているところです。なお別著では世界の株式に分散投資するという経済学者の常識としての投資術も開陳しています。
未来を(知的に)個人主義的に生きる、その姿勢はある種の悲観主義であり、ニヒリズムだと思いますが、この本の良さ、持ち味はまさにその冷めた世界観にあるといえます。
日本の行く末・・おすすめ度
★★★★★
タイトルは前向きですが読んで元気が出るような本ではありません。
国が生活を守るという時代は終わってしまったんだなと改めて感じました。
究極的には自分を信じて生きていけということです。
賃貸と持ち家では資産価値ということで比較していましたが
持ち家に住む安心感(自由にできる)を加味した方がいいです。
自分の置かれている状況を知ろうおすすめ度
★★★★☆
「人生は8割が土台で決まる」という、ミもフタもない認識から出発し、「不動産」と、「保険」という二つに絞って、我々の土台となる現在の日本の社会経済について解説しています。日本人にとっては「金持ち父さん」よりもはるかに具体的な指針を与えてくれる一冊でしょう。
ただ、非常にネガティブな記述ばかりで、著者の主張する「経済的に自立する」ためにどうすればよいのかが、ほとんど書かれていないのがマイナスポイントです。もっとも、「どうしたら儲かるか分かってたら、とっくに自分で実行している」という著者の意見は、凡百のマネー本に比べて、いっそすがすがしいほど正直だとも言えます。
人生バラ色?おすすめ度
★★★★★
過激なようで、まっとうな理論体系を持つ一冊。
「高福祉国家」に対する言及は、一読の価値あり。
概要
「お金」の大疑問、悩みがこの1冊ですべて解決!!
子供がいたら家を買ってはいけない!?不動産、生命保険、ライフプラン……何物にも囚われない経済的独立を達成し、最高の人生を手にする秘密のルール!
1999年に刊行されるや、大反響を巻き起こしたあのベストセラーが、ついに待望の文庫化!人生の成否は、8割の経済的土台(インフラ)次第。人生プランを大きく狂わす「不動産」と「保険」、この2つの大きな買い物をすべきか、どんな選択をすれば没落人生を歩まずに済むか、徹底検証。世にあまたあるポジティブ人生論をけっして信じてはいけない。人生をネガティブな側面から考えれば、そこに真の幸福へと続く1本の「黄金の道」が見えてくる!
内容(「BOOK」データベースより)
1999年に刊行されるや、大反響を巻き起こしたあのベストセラーが、ついに待望の文庫化!人生の成否は、8割の経済的土台(インフラ)次第。人生プランを大きく狂わす「不動産」と「保険」、この2つの大きな買い物をすべきか、どんな選択をすれば没落人生を歩まずに済むか、徹底検証。世にあまたあるポジティヴ人生論をけっして信じてはいけない。人生をネガティヴな側面から考えれば、そこに真の幸福へと続く一本の「黄金の道」が見えてくる。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
橘 玲
1959年に生まれる。作家。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会(AIC)」創設メンバーで「ゴミ投資家シリーズ」執筆者の一人。2002年春に上梓した小説『マネーロンダリング』(幻冬舎)は、「金融を知り尽くした著者による驚天動地の“合法的”脱税小説」として各紙誌で絶賛された